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スポーツと地域|子どもがサッカーを続けられる環境をつくるために

スポーツと地域――子どもたちの「今」と「その先」のために

この記事は、誰かが良い、誰かが悪いと決めるためのものではありません。

スポーツに関わる私たちが、子どもたちの「今」と「その先」のために何ができるのか。そのことを考えるきっかけになればと思い、OSO SFLが取り組んできたことと、そこから感じた課題をお伝えします。

OSO SFLが掲げる「持続可能なサッカー人生」

OSO SFLの活動を通して、小学生の保護者から「中学生になってもサッカーを続けられる環境をつくれないか」と相談を受けることがあります。

OSO SFLの「SFL」は、Sustainable Football Life(持続可能なサッカー人生)の略です。

すべての子どもたちが、成長して大人になってもサッカーを楽しめること。そして、現在大人である人たちも、サッカーやスポーツに関わり続けられること。そのような環境づくりを支えることが、私たちの活動理念です。

月に一度開催している「北斗|函館フットボールクリニック」も、その取り組みの一つです。

小学生のうちに身につけたい技術や戦術を年間を通して伝え、将来、住む地域や国が変わっても、自分らしくサッカーを楽しみ、活躍できる選手を育てたいと考えています。

指導者の役割は、技術を教えることだけなのか

技術や戦術を教えるだけでは、「持続可能なサッカー人生」は実現しません。

サッカーの楽しさを伝える指導者には、子どもが成長した後も競技を続けられる場所へつなぐ視点が必要だと考えています。

一人の指導者や一つのクラブが、すべての環境を用意することはできません。それでも、自分たちにできる範囲で次の活動場所を探し、地域や関係者へ働きかけ、必要な人同士をつなぐことはできます。

子どもたちにサッカーの楽しさを伝えるのであれば、その楽しさを将来も継続できる環境について考えることも、指導者の使命に近い取り組みではないでしょうか。

道南で中学生年代のサッカー環境づくりを模索

OSO SFLでは2026年7月頃から、北海道・道南において、中学生年代(ジュニアユース世代)のサッカー環境がない地域で、子どもたちが活動を続けられる場所をつくれないか準備を進めてきました。

既存のクラブと対立することや、小学生を別のクラブから引き抜くことが目的ではありません。

中学校にサッカー部がなく、地域にも中学生年代のクラブがない場所で、月に数回でも中学生が集まり、サッカーを続けられる環境をつくれないか。その可能性を探る取り組みです。

ある地域では公共施設の関係者にも相談しましたが、継続的な会場の確保や既存団体との連携に必要な条件を整えることができず、今回は実現に至りませんでした。

OSO SFLの準備や関係づくりが十分ではなかった面もあると思います。一方で、その地域には、来春以降もサッカーを続けたいと願っている子どもがいます。

子どもたちの成長は、大人の準備を待ってくれない

子どもたちの成長や進級は、私たち大人の準備が整うまで待ってはくれません。

小学生から中学生へ進む時期に、通えるサッカー部やクラブがなければ、それまで続けてきたサッカーから離れざるを得ないことがあります。

一度競技から離れた子どもが再びサッカーを始めるには、技術面だけでなく、仲間の輪へ入り直すことや自信を取り戻すことなど、心理的なハードルも生まれます。これは、東京で子どもたちの指導に携わる中でも感じてきたことです。

進学という節目で競技環境が途切れないよう、大人が少し早く動き、次の選択肢を示すことが重要です。

地域スポーツには公共的な協力が欠かせない

地域でスポーツ事業を継続するには、民間の力だけでは難しい場面があります。

活動場所となる公共施設、学校、行政、既存のスポーツ団体、保護者、地域住民など、多くの人の理解と協力が必要です。安全性や公平性を守るため、さまざまな確認や段階的な手続きが必要になることも理解しています。

その一方で、子どもや保護者が現在抱えているニーズに対し、最初から完成した仕組みだけを目指す必要はないとも考えています。

例えば、次のような小さな一歩から始めることができます。

  • 子どもや保護者のニーズを確認する
  • 単発の体験活動を実施する
  • 結果や課題を関係者で共有する
  • 内容を改善し、次の活動につなげる

まず行動し、得られた反応や課題を確かめ、改善する。この循環を見える形で続けることが、新しい地域スポーツの仕組みを育てる土台になります。

スポーツは地域に交流と活力を生み出す

スポーツと地域の活性化には、高い親和性があります。

スポーツは、子どもから高齢者まで、年齢や立場を超えて人が集まるきっかけになります。活動の中で会話や新しいつながりが生まれ、地域を訪れる人や地域に関わる人を増やす可能性もあります。

子どもたちがスポーツを続けられる場所をつくることは、競技環境を整えるだけではありません。地域の中に世代を超えた交流を生み、人の活力や地域の未来を育てることにもつながります。

誰かを責めるのではなく、できることから始める

今回の経験を通して伝えたいのは、地域や少年団、行政など、誰かを責めることではありません。

それぞれに立場や事情があり、一つの団体だけで解決できない課題もあります。しかし、誰も最初のアクションを起こさなければ、新しい可能性を確かめることもできません。

OSO SFLだけで、地域のサッカー環境をつくることはできません。だからこそ、現在の子どもたちと、その先の未来のために行動したいと考えている地域の方、保護者、指導者、学校・行政関係者の皆様と力を合わせたいと考えています。

中学生年代のサッカー環境や、地域スポーツの活動場所について課題を感じている方がいらっしゃいましたら、ぜひOSO SFLへご相談ください。

できる人が、できることから。

子どもたちが、成長してもスポーツを楽しみ続けられる地域を、一緒につくっていければと思います。