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Report | FC MAT SPECIAL CLINIC 2020 vol.2

2020年11月8日、神奈川県大和市でFC MAT SPECIAL CLINIC2020 vol.2を開催し、メインコーチを務めました。

前回に引き続き、たくさんの選手に参加いただきました。ありがとうございました!

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スペインフットボール編 | 技術と戦術は表裏一体であることを体感

先のお知らせでも書いたように、技術と戦術は切っても切り離せない要素同士です。それを何とか体感してもらうためにクリニックでは、ジュニア選手が大好きなドリブルに主眼を置いてオーガナイズしました。

ドリブルを用いれば、ボールを運んだり、時間を作ったり、そして相手を抜いたりと多くのプレーを表現できます。指導する側としては、ドリブルを選択するならば、状況によってどのような目的を持つべきかを体系的に理解してなければなりませんが、選手、しかもジュニア年代に頭ごなしに伝えるのは無謀です。

ですので、今回のクリニックではピッチを守備・中盤・攻撃の3ゾーンに分割し、それぞれのゾーンで起きてほしい現象を作り出して、選手がプレーの選択の大切さに気がついてくれればと思いトレーニングを作成しました。

ここで少し話が脱線しますが、セレクションを行わず誰でも参加可能なチームの場合、選手間にレベルの差が生じてしまいます。この状態でトレーニングを行っているチームで、「技術と戦術問題」に頭を悩ませている指導者は多いのではないでしょうか。クラブの体制や所属選手の人数の関係で、チームを安易にセグメントできない事情は、一朝一夕では解決できません。

クリニックも当日にならないと各選手のレベルがわかりません。それでも伝えたいテーマをズラさずに、参加してくれた選手にあったオーガナイズに修正しながら、トレーニングを進めていきます。

ただ、初回と今回のクリニックを通して私が感じたのは、「そこまで指導者が神経質になる必要もない」ということ。それはプレーをしている選手目線で考えた時、彼らは技術と戦術の関係性をそこまで気にしていないはずだからです。例えば、「ドリブルができないからフットボールができない」とプレーを放棄する選手は、特別な事情がない限りいないからです。選手はまず、「ゴールを決めたい」「相手を抜きたい」「勝ちたい」といったワクワクする感情でプレーをしています。

こういった選手目線で考えると、フットボールを教える指導者が、指導で煮詰まった時に見るべきものは、トレーニングや試合で「選手が直向きに楽しくボールを追いかけているか」に、目線を移すことが大切なのかなと感じました(もちろんチーム環境は見直し続ける必要はありますが)。

とはいえ、クリニックではしっかりと選手に刺激を与えてレベルアップしてほしいので、さきほどお話したトレーニングオーガナイズでは、守備と中盤のゾーンを中心に次のことをポイントとして行いました。

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守備 | パスを循環させながらパスラインを見つける

最終ラインを想定したポジションで、GKを含めたボールポゼッションを行いながらビルドアップを伺うシチュエーションを再現しました。

数的有利にしてボールポゼッションのストレスを和らげる代わりに、相手FWラインを突破するためのパスラインを見つけるように促しました。高学年ではパスラインを突破できなくてもボールポゼッションを「辺ではなく、面で行う」ように強調。俗に言う「無駄パス」が存在する理由をプレーで体感してもらいました。

中盤 | 極端に幅と深さをとり、ターンをせずに前を向く

今回のクリニックで一番要求が多かったのが中盤ゾーンです。

「選手輸送指導」で選手に気づきを与える

「スペースを作れ」と口では簡単に言えますが、プレーする選手にとって瞬時に再現するのは難しいことです。スペースを作るには、幅と深さを意識しながら動くことが大切ですが、指導者が言う「もっと大きく、広く動いてみよう」の大きくと広くを、選手が掴めていないことがあります。

そのような時、私はオンプレーでも選手を動いてほしい場所までヒョイと持っていきます。ジュニアの選手なら軽くて簡単です。「えっ、ここまで!?」と驚きながら動かされる選手をよそ目に、私は見てほしい場所に指差すと、選手が元いた場所に明らかなスペースができています。

本来はここまで大げさに行わなくても場合がありますが、指導の目的は選手の気づきなので、これくらい方がインパクトがあって効果的です。これはスペイン人コーチの通訳をしている時に彼が行っていた手法で、私は指導を受けている選手の表情を見て「これは良い!」と感じたことから取り入れています。

「斜めのパス」を行う理由をプレーで見せる

前の選手にボールを当てる場合は、斜めのパスが効果的であると言われていますが、トレーニングを通して理解しもらいました。斜めのパスを行う理由として、「ボール・人・スペースの視野確保」もひとつですが、ここでは「できるだけ早く前を向く」に注目させました。

中盤ゾーンの選手が攻撃ゾーンに侵入するには、「ターンをしてはいけない」というルールを追加。はじめ選手は「えー」と驚いていましたが、「パスを受ける時にどんなことをした方がいいかな?」という問いかけから、「斜めのパスを受けられるポジション」まで突き詰めることができました。そこから「斜めでパスを受けるとターンする必要がある?」と言うと、「あっ! ない!」と笑みをこぼしながら答えます。こういった問いかけを行い続けることで、効果的なプレーの原理が実体験のなかで理解できるようになります。

高学年では斜めのパスに加えて、「相手を背負った状態で前にパスを出すには?」というテーマをおまけで追加しました。奥行きの動きをもう少し意識させたかったので、ボールを受けた選手が落とすボールに味方の選手がギャップで入り、縦に当てるコンビネーションプレーを再現させるのが狙いです。言葉に出すと選手に情報過多で困惑すると思い、その場では伝えませんでしたが、「ターンせずに前を向く方法はグループでもできる」というのが狙いです。

南米フィジカル編 | ローテーションの中にメリハリを付けたトレーニング

南米フィジカルトレーニングでは、5箇所のステーションをローテーションしながら行いました。

「やる」と「抜く」のメリハリを重視

ステーションで行う動作は100%で行い、次のアジリティーに向かう時は歩いて呼吸を整える。このメリハリを伝え続けました。力の出しどころで思い通りのパフォーマンスを行うには、出力前のリラックスとの差が重要です。また、リラックスは筋や心肺の回復をサポートするので、これまた大切です。

ローテーションで連続的に行うことで、実際の試合の状況に近づけています。「試合中、足を止めない」とよく言いますが、こういった複合的なフィジカルトレーニングを入れることで、選手自身がリズムを作りながら、フルタイムを戦える身体になっていきます。

トレーニングの合間にアクティブストレッチ

トレーニングの合間にはアクティブストレッチを入れました。静的なスターティックストレッチは、筋出力が落ちてしまったり、フットボールで使う身体の動作からかけ離れているので、現在ではトレーニングや試合前には行わないようになっています(医者からのアドバイスや精神的安定が理由で行うことはあります)。そのため、筋の収縮を実際のフットボールの動作に近づけた形で行う動的なアクティブストレッチの登場です。クリニックでは特に、上半身と下半身の連動の鍵を握る股関節周りを中心に取り組みました。何人かの選手は股関節に体重を乗せた時、バランスを崩してしまっていたので、伝えた方法を継続的に行い改善してくれればと思っています。

最後はボールを使ったスピードトレーニング

最後はピッチ全面を使ったスピードトレーニングです。ラダーでステップを行った後、バランスディスクでランジ。その後は30mほどポールをスラロームしながら加速し、ターンをして素早く戻ります。戻り際にコーチからボールが配給されるので、それをリターンしてスタートに戻る、といった内容です。

はじめに行ったトレーニングを異なり、これはスタートポジションで2〜3分ほどレストの時間があります。爆発的なパワーの向上を目的としていますが、こういったタイプのトレーニングはなかなかやる機会がないと思いますので、選手にとっては新鮮だったのではないかと思います。

結構なロングランですが、ポールやボールを使って実践に近い動きと楽しさを加えることで、選手たちは最後まで集中して取り組んでくれました。

最後は出したい現象が出て一安心。次回は2021年1月開催予定

低学年と高学年のクリニックを終えた後は 、「出したい現象が終盤で出てよかった!」と胸を撫で下ろしました。選手たちは慣れないトレーニングを理解するだけも素晴らしいのに、もっと上手くなりたいという意識が、用意したトレーニングをより洗練されたものにしてくれました。これには、本当に感謝しています。

FC MATが運営をする私のクリニックの第3回は、年をまたいで2021年1月開催を予定しています。

継続してきてくれる選手にはより深い思考力を、初めて参加する選手は新しい刺激を提供できるように準備しますので、乞うご期待ください。


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Notice | FC MAT SPECIAL CLINIC Vol.2 on 8 November 2020

OSO SFLは2020年11月8日(日)、神奈川県海老名市で活動するFC MATと共同でフットボールクリニックを開催します。

1部 スペイン式トレーニング

3セッションの内、2つはスペイン式トレーニングです。日本のフットボール現場で浮上する「技術が先か、戦術が先か」議論ですが、OSO SFLではその垣根を払拭したトレーニングを行います。

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技術と戦術は切っても切り離せないが、「日本」フィルターを通す必要がある

全ては試合のためにフットボールを考察しているか

結論から言うと、技術と戦術は相互関係で成り立っているので切り離せません。先に技術について考えると、これは「2対1のとき、オフェンス2人の内、ボールを持っている選手が行うアクション」を指します。ボールを持った選手は、味方・相手・スペースなどの状況から、抜くドリブル・運ぶドリブル・人へのパス・スルーパス……といったさまざまなアクションを選択しなければなりません。そしてこのアクションを思考することが「個人戦術」と言えます。

反対に、味方も相手もスペースもない状態でボールを触ることは、技術とは言いません。もちろん、言葉で説明していることですので、人によって技術の概念はさまざまです。大切なのは試合で生きるトレーニングを考察しているかです。

どの国のどのメソッドでも良いが、すべてはピッチにいる選手のために

そして、日本でフットボールを広げるには、技術と戦術を大切にしつつ、フットボール初心者や小さな子どもが「楽しさ」を感じながら、徐々に本格的なトレーニングに移行できるよう、段階を低く細かく設定する必要があります。ですので、コーンやマーカーを使ったドリル形式のトレーニング、対人で投げたボールを返球する基礎練習にも役割があります。大切なのは、そういったトレーニングで培ったものと技術・戦術トレーニングを繋げていくことです。

また、OSO SFLではスペインフットボールの考えを多く取り込んでいますが、参加する選手に、そのままの内容(表現またはオーガナイズ)では伝えていません。なぜなら「これがスペインでは常識」「これが○○のメソッド」と押し付けても、歴史も文化も違う異国のフットボールをいきなり理解することは困難だからです。

クリニックでは、当日にならないと選手達のレベルがわかりませんし、同じとも限りません。OSO SFLでは、準備したオーガナイズでトレーニングをはじめますが、その最中に選手達の様子を把握して、より効果的なオーガナイズに調整します。時にはまったく異なるオーガナイズにすることもあります。ピッチに立っている選手が、その時に必要なことを最大に吸収してもらえること、それがOSO SFLの指導ベースです。

2部 南米式フィジカルトレーニング

残りのセッションは南米式フィジカルトレーニングです。前回に引き続き、トレーニング全体の流れを意識した内容でお届けします。南米のフィジカルトレーニングの特徴は、走る・止まるといったアクションと、身体をリカバリーさせる小休止のメリハリがあることです。そのトレーニングの目的がエアロビクスなのか、アネロビクスなのか、それとも双方をミックスさせたものなのかを明確にして、さらにフットボールのシチュエーションに落とし込んでいきます。

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南米フットボールはフィジカルが重要視されている

南米では、監督が選手のコンディションをフィジカルコーチに託している割合が、欧州より強い印象があります。ウィークリーのオフ明けのトレーニングでは、監督がまるっとフィジカルコーチにオーガナイズを任せることもあります。

南米フットボールの土壌がフィジカルを大切にするのは、いくつか事情がありますが(別の機会で詳述予定)、「上手い」と「強い」を兼ね揃えた選手でなければ生き残れないことが最大の理由といえます。

また、プレーにおける強さがフットボールの象徴のひとつとして、国民からリスペクトされている風潮も、南米がフィジカル面を大切にしているのかもしれません。

新しい刺激で心身をレベルアップ!

クリニックでは、そんな南米式フィジカルトレーニングで新しい刺激を感じてもらうことを目的としています。

それは「新しい」という新鮮さであったり、「やりにくい」というぎこちなさであったりさまざまです。そうした刺激を継続的に頭と身体へ与えることで、バランスの取れた身体の成長を促します。

特に神経系が未発達な時期であるジュニア期においては、多角にわたり刺激を与えることが重要です。これは筋肉をつける、柔軟性を高めるといった単一的なものではなく、それらすべてを総動員させてパフォーマンスを向上させることが目的です。

日本人はフィジカル面において伸びしろがある

日本人は欧米人と比べて「骨格が小さい」「筋肉量が少ない」など、フィジカル要素で劣っていると言われています。それは紛れもない事実です。しかし、だからといってフィジカルで勝てないと結論づけるのは時期尚早です。なぜなら、まだ日本人のフィジカル面は向上の余地が多く残っているからです。

ジュニア期からのフィジカルトレーニング、コンディショニング、生活習慣などを見直せば、多くの改善点があるからです。それらをやりきった後にはじめて、比較論を唱えて行けば良いと思っています。つまり、人種のポテンシャルをどうすれば良いかを考える前に、日本人としてハイパフォーマンスを可能にするための試行錯誤をやり尽くすべきです。

クリニックでは、そんな自分の「伸びしろ」を発見する機会になるように、面白く、リズミカルで、刺激的な時間をお届けします。

クリニックの概要・申込みは運営協力クラブ・FC MATのサイトからご確認ください。

FC MAT

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Report | FC MAT SPECIAL CLINIC 2020

2020年9月20日、神奈川県大和市でFC MAT SPECIAL CLINIC2020を開催し、メインコーチを務めました。

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FC MATの監督とは十年来の再会

FC MAT(マット)の監督の志水麗権さんとは、私が大学生の時に故・藤川孝幸氏が行っていたスクールで出会いました。その時に志水さんは「僕は指導者になりますよ」と言っていたのを覚えていました。

それから十年以上が経って、フェイスブックで志水さんがFC MATを立ち上げて監督をしているのを見て、連絡は取り合っていましたが、実際に会うことはなかなかできず……。

ちょうどその頃、私自身がフットボールのインプットばかりで「そろそろ自分でも子ども達にフットボールを教えなくては!」と思い、たまたま志水さんにそのことを連絡をしたら気持ちよく「やりましょう!」となり、トントン拍子で実現してしまいました。

最後まで悩んだオーガナイズ

いざやろうと思った日から、毎日トレーニングのオーガナイズを考える日々。チームでのトレーニングならば、どのようなオーガナイズにしようか指針が建てられるので良いのですが、クリニックはどんな子どもがくるか当日までわかりません。子ども達にフットボールを楽しんでもらうためには、どんなオーガナイズを施せばいいのか、試行錯誤はクリニック前日まで行いました。

それでもクリニックをやりたいと思っていた当初から「フットボールに必要なジェネラルな思考を体験してほしい」という軸はぶらさず、できるだけシンプルな内容になるように努めました。

ジェネラルとは「一般の」「総体的な」という意味で、反対語はスペシャルです。トップの選手は飛び抜けた「武器」があります。

しかし、そのスペシャルな武器を使いこなすには土台が必要で、それがジェネラルに当たります。「ディフェンスラインでボールを持っている時、目の前に5人の相手がいたらドリブルで仕掛ける?」という質問には、子どもでも首を横に振ります。が、実際の試合では結構それに近いプレーを行う選手がいます。

つまり私が子ども達に教えたいのは特別なことではなく、考えてプレーするための「イチ」を作れるきっかけ作りです。

また、今までやったことがないトレーニングにも挑戦してもらい、あえて「ぎこちなさ」を体感してほしいとも思いました。一般的にトレーニングで選手たちが「えーと」と考えて、円滑に進まない時があります。もちろんフォローは必要ですが、そのまるで止まったかのような空間に耐えられず、勢いでトレーニングを進行することは絶対にやってはいけないと思っています。

案の定、低学年の導入のトレーニングで上手くできない選手がいましたが、粘り強く続けることで、徐々に理解しているのが見えました。

思い入れが深いフィジカルトレーニング

クリニック最後のセッションは私が南米で体験したフィジカルトレーニングをアレンジしたものを行いました。南米に限らず、フィジカルトレーニングは私のなかでとても大切なファクターです。

子どもの時から背は高かったですが、体幹やリズム感といったフットボールに必要なフィジカル要素が欠けていたのをその時から感じていました。また、体の線が細く撫で肩なのもコンプレックスでした。

なので中学生から筋トレは人一倍やりましたし、高校と大学ではとにかくウエイトトレーニングをやりました。そして南米では、試合でその成果が実感できる、まさに生きたトレーニングを体感しました。

よく、日本人を含むアジア人は欧米の選手と比べて骨格が小さいとか、筋肉量がないとか言われますが、まだまだトレーニングで改善の余地はあります。しかもそれはトップ選手や限られた選手だけでなく、すべての選手ができると信じています。

クリニックで行ったトレーニングは、そんなフィジカルの大切さを楽しく体験してほしいと思い、これまた子ども達がやったことがないようなオーガナイズにしました。必ずボール扱いを伴いフットボール要素を取り入れつつです。

最後のバランスボールを使ったトレーニングでは、みんな楽しく取り組んでくれたようで、笑顔でクリニックを終えることができました。

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継続が大切

クリニックが終わり、志水さんと反省会を行いました。

結論として「クリニックを継続させる」ことになりました。子ども達には良い刺激になったけど、浸透させるにはやはり継続して行うことが大切だと。

なので、できるだけ早く第二弾を行いたいと思います。その時は今回よりもっと子ども達の笑顔を引き出せるように頑張ります!

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Link

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leaflet | Disparo FC

Design / Leaflet

横浜市青葉区で活動するDisparo FC様のジュニアユース募集のリーフレットを作成しました。

Disparoカラーの鮮やかな青色に、差し色として黄色をあてました。また、大切にしている4つのモットーをアイコン化して視認性を高めています。

フットボールを長く楽しくできる環境作りを目指しているDisparo FC様は、学校生活や日常生活への負担を考えて活動しています。

青葉区、麻生区にお住まいの方は是非一度、体験練習にご参加ください!

外部リンク


Disparo FC

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Report | LEVANTE U.D. SUMMER CLINIC YAMANASHI 2020

山梨県アルプス市にて2020年8月22日(土)、スペインからラ・リーガ1部レバンテUDと公式日本代理人である尾崎 剛士(おさき つよし)さんを招聘して、フットボールクリニックを開催しました。

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トレーニングスタートから試合の局面を切り取ったオーガナイズ

各カテゴリーのトレーニング時間(アクティブタイム)は約1時間半でしたが、緻密に組み立てられたセッションには無駄がひとつもありませんでした。

小学2、3年生の部ではパス&コントロールのトレーニングからスタート。単なるボールを止めて蹴るといったものではなく、方向づけられたコントロール、落とし、ギャップの動き、パス&ムーブといった試合の中で現れるプレーを連続的に行うオーガナイズ。

はじめての体験に、上手くできない選手も、トレーニングのローテーションについていくのがやっとの選手もいました。

だけどその「ぎこちなさ」を体験してほしかった。こういったトレーニングに慣れていくことが大切だと少しでも気づいてくれれば嬉しいと思いました。

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たとえ技術が低くてもやることが大切

トレーニングを見守りながら、今回運営をしていただいたフットサルクラブ WINGの代表・高部聖さんと話していたら、「こういったトレーニングは大切なことはわかるけど、止める蹴るがまだ上手くない選手たちにもさせたほうがいいのか?」という話題になりました。

指導している人なら一度は考えたことがあるテーマですが、私も以前、今までにいろいろな海外の指導者に聞いたことがありました。

答えは十人十色でした。

スタイルやその文化が異なる故、海外のフットボール事情と日本のそれを同じに考えること自体がナンセンスだということに気がついたのは、それからしばらく後のことでした。

言えることとして、例えば二人一組で対人になって行うパス&コントロールも、今回尾崎さんが行ったオーガナイズも、どちらも選手にやらせることが重要だということです。

そこは、チームを指導しているコーチが決めていいと思いました。

ただ、なぜ尾崎さんしかり、スペインではこういったパス&コントロールのトレーニングが多いのかというと、動きを伴わず足元にボールを止めて蹴るという動作は、主にGKやCBが試合中に足元に止める場面で使われており、全ポジションの選手のプレーの中で考えると、この類のパス&コントロールはフルタイムのなかで数パーセントしか使っていません。

そう考えると、パス&コントロールがある程度できる選手たちに、どんなパス&コントロールのトレーニングをさせてあげるべきかは、自ずと見えてきます。

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短いけどわかりやすく、引き込まれる選手たち

尾崎さんの指導を見ていて感服してしまうのが、選手への話し方。

伝えている内容に特別なことはありませんが、言葉の選び方だったり、選手の表情を見ながら発言するタイミングを見計らったりと、選手たちは気がつくと、尾崎さんの話に耳を傾けてしまいます。

現役でスペイン選手に指導をしていることもあり、「選手にわかりやすく、そしてどうやったらこちらに顔を向けてくれるのか」という試行錯誤の数、そして経験値がすこぶる高いことが伝わってきました。

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最後のゲームでは大人も驚くプレーも現れた

トレーニングの最後はゲームでした。

今までトレーニングした成果があり、選手たちが組織的にボールを運ぶシーンが所々見られます。

午後の部では完璧なタイミングで3人目が動いて相手守備を崩す場面があり、これには尾崎さんと一緒に笑顔が溢れました。

「今のプレーはプロでも通用するぞ!」

尾崎さんがかけた言葉に選手もニッコリ。選手自身もきっと「あっ、今のプレー、いい感じだな」と体で感じてくれたはず。

本当にあっという間にクリニックは終わってしまいましたが、とても内容の濃いトレーニングを選手たちにお届けできたと思います。

このクリニックは選手たちのフットボール人生のほんの小さな出来事に過ぎません。ただ、その「ほんの」が今後の糧になってくれれば本望です。

クリニック開催に当たり、素敵な時間を作っていただいた尾崎さん、選手たちが安全にプレーできる会場設営・運営をしていただいたフットサルクラブ WINGの代表・高部聖さん、そして軽米翔吾さん、本当にありがとうございました。

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Links

高部聖さんのクラブサイト……『フットサルクラブ WING』

軽米翔吾さんのサイト……『Happy Sports

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LEVANTE U.D. SUMMER CLINIC YAMANASHI 2020

8月22日(土曜)開催レバンテUDサマークリニック山梨2020について

概要

山梨県アルプス市にて、スペインからラ・リーガ1部レバンテUDと公式日本代理人である尾崎 剛士(おさき つよし)方を招聘して、フットボールイベントを開催いたします。

目的

  • 山梨の選手にスペインフットボールを体験できる機会の提供
  • 考えてプレーをする選手の増大を図る
  • 高いポテンシャルを持つ選手の発掘

プロフィール

尾崎 剛士(おさき つよし)

1983年、愛媛県出身。
2006年まで筑波大学蹴球部にて選手、少年サッカー指導者として活動。引退後は大学院に進学、その後就職し、2010年から町田高ヶ坂SCにて指導開。
2011年10月にバレンシアに渡り、アルボラヤUDでサッカーの第二監督として指導を始める。
2011-2020までにU-9からU-19までの全てのカテゴリーの指導を経験。
2017-2018シーズンから、リーガ・エスパニョーラ所属のLevanteUDと公式日本代理として正式な契約を交わし、LevanteUDと日本の交流を深める活動を行っている。

そのほか、日本のジュニア・ジュニアユースのクラブのアドバイザーや、ユースチーム向けに試合分析、トレーニング作成の年間サポートを2016年より本格的に継続して実施しており、インターハイ、全国高校サッカー選手権大会出場時には一時帰国し、外部コーチとしてベンチに入り、チームを指揮している。また、Jリーガーの個人分析官としても活動しており、日本、スペインの両国で育成とプロフェッショナルの両方のフットボールに関わっている。
2013年7月スペインサッカー協会公認初級ライセンス取得。
2014年9月スペインサッカー協会公認中級ライセンス取得。

日程

  • 2020年8月22日(土曜日)
  • 午前の部(10:00-12:00):小学3-4年生
  • 午後の部(13:00-15:00):小学5-6年生
  • 定員:各部40名

対象

小学3-6年生 男女

トレーニングテーマ(予定)

コンドゥクシオン(運ぶドリブル)

会場

南アルプス市・市内グランド
※本申込み完了後、詳細を開示

費用

3,000円
※クリニック当日、会場でお支払い

持ち物

  • シューズ(スパイク可)
  • 水筒
  • タオル
  • すねあて
  • ボール
  • ※必要に応じ、着替え・帽子・日焼け止め・保冷剤等の熱中症対策グッズ

申込み

以下のQRコードからお申込み下さい。

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happysports

web site | Happy Sports

Planning / Design / HTML,CSS / WordPress(a part) /

スポーツを通じて人を幸せにする活動を行っているHappy Sports様のwebを制作しました。

山梨の豊かな自然の中で、農園を営みながらフットボールを中心としたスポーツ運営もされています。

アニメーションを採用して、優しい色使いの中に遊び心を加えました。

ecou

web site | エコ・遊

Planning / Design / HTML,CSS / WordPress(a part)

世界自然遺産・白神山地のツアーガイドをしているエコ・遊様のwebサイトを制作しました。

白神山地の美しさを全面に表したフルスクリーン。落ち着きと和の調子を明朝・縦書きで表現しました。

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やっぱり“南米のクマ”が印象あるみたい

南米でフットボールをやっていた頃から9年くらいたった。

フェイスブックのリマインダーで、当時の写真を見ることがあるけど、見るたびに懐かしさと悔しさを思い出す。

はじめに入ったクラブで国際移籍ができなくて発狂したこと、チームメイトから教わったはじめてのスペイン語が「terremoto=地震」だったこと、街中にフットボールがあって心が震えたこと、契約寸前に代理人になってくれるはずだった人が姿を消したこと……。

結構忘れっぽいなと思う自分でも、パラグアイで過ごした日々は鮮明に覚えている。やっぱり強烈だったんだな。

なんでこんなことを思ったかというと、コロナ禍でオンライン系のアクティビティを行った時、自己紹介したあとに参加してくれた人からの質問は、南米での生活やフットボールのこと。そこで“南米のクマ”だと思ってるんだな、と感じてしまった。「ここ数年は欧州のフットボールに携わる方が多かったのに」、とちょっと寂しい感触もあった反面、自分のフットボールの軸は南米にあるんだなと再認識させてもらった出来事でもあった。

となると、自分の強みは南米のフットボール経験。フットボールが好きな人や上手くなりたい人には本当に行ってほしい大陸。本当にあっちでの生活はフットボーラーにとって天国(フットボールをやるっていう意味で)なんだけど、欧州と比べてしまうと、その良さが日本で見えないのが、なかなか悔しいところ。

試合もプレミア、リーガ、ブンデスは入ってくるけど、カンピオナートとかコパなどは、コンスタントに観られない。あと育成年代にいたっては、例えばスペインだったら体系的な育成環境があるけど、南米はなんというか、トレーニングはやらないけど、フットボールを朝から晩まで毎日やったら自然にスペシャルな選手が生まれてしまった、というような現象が起こるから面白い(もちろん育成に定評があるクラブもある)。

でも困ったことに、その面白さを形として伝えられないから歯がゆい。「凄み」を文章にすることはできるけど、育成しているわけではないから、「この選手は何歳までにこういったトレーニングを行い……」のようなオフィシャルな機関が公表するアカデミックで説得力があるものはない。だから南米に行った経験のある人は口を揃えて「行ったらわかる」と言う。南米で一生懸命にフットボールをやってきた人は、心身ともに成長していて、それはもちろん所属していたクラブの指導者の影響もある。だけど成長に深く影響しているのは、南米の文化を浴びたから。だから「○○で自分は成長した」というのは一端でベストアンサーではないから皆困っている。そういったことを鑑みると、南米のフットボールは本当に文化だなと思い続けることが精一杯な自分がいたりする。

それでも原点回帰ではないけど、南米フットボールに携わったアクティビティをしていきたいと思った。もちろん欧州、特にスペインフットボールの勉強は継続しつつ。

クマはやっぱり南米のクマなんだな。